こんにちは、ORTの安達です。
最近当院でもお子様の視力低下を気にされて受診される方や、メガネやコンタクトの処方を希望される方が増えてきています。
そこで、今日は近視の進行抑制に効果があるとされるバイオレットライトについてお話しようと思います!
では、バイオレットライトとはいったい何なのでしょうか?
太陽の光は大きく分けると
人間の目で見て感知できる光【可視光】
人間の目で感知できない光【紫外線、赤外線】などがあります。
バイオレットライトとはこの可視光のうちの紫外線の一歩手前、360~400nmの波長のものを指します。
最近の研究で、このバイオレットライトを浴びると近視を抑制する遺伝子EGR1が活性化し発言量が上昇することが発見されました。
実際の研究で、13~18歳の子達を対象にバイオレットライトを通すコンタクトと一部カットするコンタクトを比較すると、
バイオレットライトを通すコンタクトを装用していた子の方が一年間の眼軸長(目の大きさ)の伸びが少なかったのです。
つまり、バイオレットライトを多く目に入った子の方が近視の進行を抑制できたことになります!
では、私たちの普段の生活でバイオレットライトがどの程度存在しているのでしょうか。
野外は当然ながら太陽光が注いでるのでバイオレットライトに溢れてまいます。
ですが室内では違います。
私たちが日常的に使用しているLEDや蛍光灯などの照明にはほとんどバイオレットライトは含まれていないのです
また最近のガラスはバイオレットライトを通さないため、窓があってもなくても室内の光環境はあまり変わりありません。
加えて近年はスマートホンやゲームなどの普及もあり子供たちが外で遊ぶ時間は昔に比べてどんどん減少しております。
私たちの取り巻く環境で欠如しがちなバイオレットライト。
最近ではバイオレットライトを透過するタイプの眼鏡などもでてきています。
近視でお悩みの方は、こういったアイテムなども使い、光環境を変えてバイオレットライトを取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
バイオレットライトは現在さまざまな研究が進んでおり、今後のさらなる追求とメカニズムの解明が期待されます